1950年代頃のIronrite Ironer Co製のHealth Chairです。
Herman Sperlichというデザイナーによって1938年に作られた一脚で、アイロンがけを行う際に使用する為に人間工学に基づいてデザインされています。
こちらの椅子はデザインだけでは無く人間工学に基づいて製作された事も高く評価されニューヨーク近代美術館の永久コレクションとして展示されています。
一見華奢に見えますが高張力鋼という素材が使われていますので、使っていく事で簡単に折れたり変形する事はありません。何よりアイロンがけという作業を行う為に作られていますので、シンプルな構造ながらしっかりと作られています。
元々は赤と白に塗装されていましたが、素人のハンドペイントでコンディションもよくありませんでしたので全ての塗装を剥がして薬品を使い経年変化したようなムラのある風合いにしています。
クリアラッカー仕上げにしていますのである程度の防錆効果はありますが完全に錆びが発生しないという事ではありません。
デザインの評価が高い一脚ですが、個人的には座り心地も高い評価のある一脚だと思います。
見た目に反して座り心地は良く板バネがスプリングの役割を担って座る事で沈む力を吸収してくれます。
背もたれは可動式で、丁度腰に当たる位置どんな態勢でも常にフィットします。
日常使いはもちろん、ワーク用でも活躍してくれます。