1930年代頃のシアターチェアーです。
座面と背もたれ、テーブル部分はプライウッド、サイドは鋳鉄製でメーカーはAmerican seating coです。
American seating coは公共施設などの椅子を製造していた会社の為、一般的な物に比べると強固で造りもしっかりとした物が多いです。
アメリカビンテージの中では比較的目にする事が多いメーカーで、技術があるからこそ長く使われても残っているのだと思います。
シアターチェアー自体は珍しい物ではありませんが、サイドが鋳鉄製の物は珍しくデザインも凝っています。
年代はおよそ1930年代頃だと思われますので鋳鉄部分はアールデコらしい直線的でありながら曲線的な装飾のデザインが施されています。
シアターチェアーは通常連結箇所があるのですが、こちらは見当たらない為ゆったりとした間隔で設置されていた富裕層向けの席だったのではないかと推測しています。
全体的にコンディションは悪くはなかったのですが、プライウッドの欠けや塗装のムラなどがあった為剥離＆サンディング作業を行っています。
欠け部分の補修は同じプライウッドで埋め、木部は塗装をすべて剥がして表面を滑らかに整えてからオイル仕上げにしています。
今回は経年変化した木部の色味を出す為、着色を行い仕上げにオイルをいれています。
ベース部分は底がはがれてしまっていたので訳5mm程剥がして新たに木材を付け足しています。
ベースの真ん中部分はあえてスペースを空けていますが本体が乗っている箇所は付け足した木材がありますので、沈む様な事はありません。
色味は本体よりもかなり濃いめに仕上げてメリハリを付けています。
鋳鉄が使われている事で自重は非常に重い為移動の際は出来る限り2人でお持ち下さい。
重量がある事で安定感があります。
元々シアターチェアーという事もあって座り心地も良いですので、特別な空間でお好きな映画をみたり、音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか。
商品画像の色、質感などはお使いのパソコンにより実物と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
